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[旅の日記]

オアフ島(ワイキキ周辺) Honolulu 

 ハワイと言えばワイキキビーチでしょう。
今回のホテルはワイキキにありますので、ビーチまでは1~2分。
カラカウア通りを、道の両脇の店に寄りながらのんびりと散策することにします。
ビーチの中央にはワイキキ交番、ワイキキの魔法の石、そしてヂューク・カハモナク像があります。
ヂューク・カハモナクはサーフィンの神様として英雄視され、ストックホルムそしてアントワープのオリンピックで優勝をさらったヂュークです。

 ワイキキのビーチでは、日光浴を楽しむ人々がいます。
沖ではサーフィンを楽しむ若者がいますが、どこまでも遠浅のこの海岸ではサーフボードを持ちながらも底に足がつき立てるのです。
浜のヤシの木が、なんとも南国に来たかの雰囲気を出しています。
砂浜のはるか向こうに見えるのは、有名なダイヤモンドヘッドです。
これらワイキキビーチに並行して、数多くのホテルが建ち並んでいます。

 ここはさらに東に歩いていきます。
観光客が集まる浜とは違い、波がありサーファーが集まる場所があります。
老若男女、多くのサーファーが波乗りを楽しんでいます。
大きい波がやってくることを期待して、しばらくは海を眺めてみましょう。

 さらに歩いていくと、通りにルリハナガサモドキが咲いているのに気が付きます。
白い花びらの中央に紫の斑点がある、可憐な花です。

 そしてその先にあるのが、カピオラニ公園です。
一面に芝が敷かれた公園の先には、ダイヤモンドヘッドがそびえています。
その昔、ハワイ王国時代の1870年代にカラカウア王が競馬のコースを常設する場所を探していました。
その時に、年間1ドルで30年間の賃借契約で取得したのがこの土地でした。
ハワイ王国が転覆した時には、この地の管理は新たなハワイ共和国に移管されました。
ハワイ共和国は公園の土地の売買や貸借を禁止し、恒久的に無料の公共公園として提供することになりました。
全周3kmの公園はジョギングのコースとして利用され、公園内ではテニスコートや野球場、アーチェリー射場、音楽ステージなどがあります。

 公園を1周し、再びカラカウア通りに出てきました。
ちょうど目の前には、ワイキキトロリーが走っています。
ここは公共交通機関であるザ・バスに乗って少し足を延ばすことにしましょう。
通りをひとつ山側へ移動し、クヒオ通りに出ます。

 ここは、ザ・バスが頻繁に行き交うところです。
さっそくBの表記のあるバスが来ましたので、飛び乗ることにします。
行先はステート・キャピタル、つまりダウンタウンにあるハワイ州政府ビルです。
次の停留所を示す電光掲示板があることを期待して乗ったバスですが、あったのは聞こえにくいテープのアナウンスだけ。
全神経を集中させて英語を聞いていたのでした。

 耳でバス停の名前を判断することはできませんでしたが、ハワイ州政府ビルの特徴的な建物が見えたので降りるべきバス停が判りました。
念のため運転手に確認し、無事到着したのでした。
ステート・キャピタルでは、ダミアン神父像が出迎えてくれました。
モロカイ島でハンセン病患者と共に生涯を送った、ハワイで尊敬されている人の一人です。
角ばった体形が印象的です。
州政府ビルは、真中が吹き抜けになった回廊式の近代的な造りです。
柱はヤシの木、周りの池は海、そして建物は火山を模して造られています。

 州政府ビルのダミアン神父像の反対側には、アメリカで唯一の宮殿があります。
イオラニ宮殿です。
王政が廃止される1893年まで使われ、ハワイ最後の国王であるカラカウア国王がハワイ王朝の繁栄を記念して作ったものです。
10年前にもここを訪れましたが、その時は時間が遅く見学ツアーは既に終わっていたのでした。
今回はそのリベンジで、チケットを買い予約して時間を待つのでした。

 実はこのイオラニ宮殿が、アメリカ合衆国内に現存する唯一の宮殿なのです。
ハワイ王国の7代目カラカウア王の命で、建てられました。
1882年に竣工し1893年のクーデターで王政が廃止されるまでの間、カラカウア王とカピオラニ王妃、妹のリリウオカラニらが使用してきました。
当時のバッキンガム宮殿にさえなかった電気設備を備えていたなど、最新の豪勢な造りでした。
王制廃止後は、1969年のハワイ州政府ビルが落成するまでは、行政府として使用されていた歴史があります。

 威厳のある建物の入り口の左右には、バルコニーが広がります。
中に入ると、まず正面に2階に上がる階段があります。
そこからそれぞれの部屋を回っていきますが、どの部屋も広く豪華な飾り付けがされています。
遊戯室があるなど、夢のような造りです。

 イオラニ宮殿の海側の道を挟んだところには最高裁判所があり、その前にはカメハメハ大王の像が建っています。
ハワイの観光では必ず見に来るところです。
この像は、パリから運ばれてきたものの2体目なのです。
ハワイを統一した英雄は、金色に輝いていました。

 通りを挟んだところには、カワイアハオ教会があります。
一見すると何の変哲もない教会ですが、ここの壁がハワイらしい造りなのです。
実はサンゴでできたレンガを積み上げて造られた教会です。
1842年に建てられ、内部には王族の肖像画が飾られています。

 ここから5分ほど海に向かって歩いて見ます。
すると小高い塔が見えてきます。
これがホノルル港のランドマークでもあるアロハタワーです。
ここに外国船が着くたびにハワイアンが流れ、観光客を出迎えます。
その昔、移民船が到着したのも、このホノルル港でした。
飛行機での行き来が通常となった今では、ひっそりとした港になり、観光名所としての土産物屋だけが並んでしました。

 ホノルル港からは、ハワイ最大の商店街であるアラモアナ・ショッピングセンターへ向かいます。
ハワイ最大のショッピングモールで、ハワイに来ると必ず立ち寄るところです。
340以上の店舗と100軒を超えるレストランがあり、ここに来ればハワイのすべてを感じることができます。
一通り店を見て回った後は、フードコートに寄ります。
ここでハワイ名物のロコモコを食べることにします。
ハンバーグ、ごはん、目玉焼きと野菜を一挙に味わうことができます。
肉汁がごはんに浸みて、美味しい味がついています。

 ここからワイキキまでは、バスで移動します。
途中に通過したイリカイは50年以上前に来た時に泊まったところで、長期滞在にも対応したコンドミニアムがあります。
当時訪れたステーキハウスも健在で、懐かしい記憶が蘇ってきたのでした。

 ワイキキに戻ると、通りにはパントマイムが佇んでします。
全身を銀色で装い人形のように止まっている姿は、一見すると人間とは気づきません。
このパントマイムも、確か10年前にここで見た覚えがあります、
パントマイムだけで食っていけるハワイにも感心しました。

 そうこうしているうちに、ワイキキも日が傾いて街灯が灯りだします。
ホテルに帰ってくると、そこではハワイのダンスが行われていました。
ホテルの敷地内では、木工の置物の作成と販売の店も出ています。
売られているのはポリネシアン雑貨である木彫りのティキ像で、幸運の守り神です。
今回のお土産として、この置物を買って帰ることにしました。

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