世界の旅 北米 アメリカ ホノルル

[旅の日記]

オアフ島(ホノルル・ハワイカイ)Honolulu 

 日本から8時間の旅。ホノルル空港に着いた時には、午前10時を回っていました。
蒸し暑い日本とは違い、ここホノルルは熱帯でありながらも、心地よい暑さです。
以前ハワイに訪れたのは30年前。1ドル360円といった海外旅行もままならぬ時でしたから、それから較べれば実に気軽に来れるようになった今回のハワイです。

 空港前には、日本では見られない光景が広がっています。
それはなにげなく駐車しているリムジンの存在です。
空港への送迎でしょうか、真っ白なリムジンがロータリーに停まっています。

 周りには、南国を早々させる花も生えています。
ハイビスカスやプルメリアがごく自然に生えており、これも日本ではない光景です。
「アロハ」と言って出迎えてくれているようです。

 空港からはバスでホテルのあるワイキキに移動します。
SIMカードの調達や観光マップの入手を済ませ、まず最初に向かったのは今日の昼食です。
実は真っ先に行きたかったところがあるのです。
ハワイといえば、やはりクリームいっぱいのパンケーキでしょう。
カラカウア大通り沿いにある人気の店を訪れます。

 注文したパンケーキはイチゴとバナナの2種類です。
いずれにも、パンケーキをはるかに超えた量のクリームがトッピングされています。
こんなカロリーたっぷりの食事を摂っているのですから、アメリカ人は大きいはずですね。納得できます。
そしてそのパンケーキは満足のいく美味しいものでした。

 腹を満たした後は、今回の旅の活動開始です。
今回はまずホノルルの東側を攻めてみます。
ワイキキからダイヤモンドヘッドを海岸線沿いにかすめて、最初に訪れたのはハナウマ湾です。
駐車場から湾を見下ろします。
プレスリーの映画「ブルーハワイ」の舞台ともなったこの砂浜は、緩やかな曲線を描いた半円状の浜辺に、トロピカルブルーいやグリーンの海の奇麗なことといったら言い表しようがないほどです。
海底のサンゴのために、打ち寄せる波も湾の半ばで白波に変わりやがて消してしまいます。
シュノーケリングを着けて泳いでいる人の姿も見えます。
サンゴの間を行き交う魚が、目の前で見えることでしょう。

 その先には、ハロナ潮吹き穴もあります。
溶岩の穴に流れ込んだ波がゴッーと言う音とともに天に向かって吹き上げる観光名所です。

 車はココヘッド・サンセット・ビーチ、シーライフパーク、カイルア・タウンを抜けて、ひたすら突っ走っていきます。
そしてやってきたのが、ヌアウヌ・パリ展望台です。
1795年のカメハメハ大王のオアフ島侵略で、カメハメハ軍がオアフ軍をこの断崖絶壁に追い詰めて、侵略を果たした舞台なのです。
険しい崖の眺めだけでなく、常に吹く北東からの強風で、立っているのがやっとという状態です。
いつ来ても、ここは本当に風の強いところです。
女性の長い髪は逆立ち、歩くこともままならないほどの風の力は偉大です。
展望台からは、カイルアの街を一望することができます。

 ここからはワイキキの西側に向きを変えて、空港近くまで向かいます。
パールハーバーは、第2次世界大戦の開戦時(1941年12月)に真珠湾攻撃が行われたところです。
今ではパールハーバー・ビジターセンターとなっています。

 艦船アリゾナは日本軍によって沈没し、乗組員1177名のうち1102名が死亡しました。
沈没した戦艦アリゾナの真上に、アリゾナ記念館があります。
長方形で中央の天井が凹んだような建物は、アルフレッド・プライスによるものです。
何を隠そうプライス自身も出身地であるオーストリアがドイツに併合されたために敵国と見なされ、第2次世界大戦中はホノルル沖のサンド・アイランド収容所に収監されていました。

 それ以外にもパールハーバー・ビジターセンターは全部で4つの施設があります。
USSボーフィン潜水艦博物館は、第2次世界大戦時に日本近海で活動した潜水艦です。
普段見る潜水艦とは船体が桁違いに長いことに驚かされます。

 真珠湾に浮かぶ戦艦は、戦艦ミズーリ記念館です。
湾内のフォード島に係留されています。
第2次世界大戦、朝鮮戦争、湾岸戦争に出動し、1991年の退役まで活躍した戦艦です。
終戦時には東京湾に停泊して、この船のデッキ上で大戦終結の調印式が行われたことでも有名です。

 そのほかに、パールハーバー航空博物館があります。
航空機の他にも第2次世界大戦の軍事品の展示や記録映画の上映が行われており、戦争の無残さを感じます。

 パールハーバー・ビジターセンターの見学も終え、次に訪れたのはモアナルア・ガーデンです。
「この木 なんの木 気になる木」の日立のコマーシャルソングで有名な木です。
ねむの木の一種であるモンキーポッドという木が、この正体です。
訪れた時には樹齢30年という直径40mの木の下には、涼を取る人たちがいっぱいです。
一面の芝生のこの公園には、この木(通称日立の樹)以外にも、100年を超えるモンキーポッド多数存在します。
ですが、よく見ると日本人ばかり。
へんぴでコマーシャルを知らなければ何も見るものがないこの公園には、地元の人が散歩に来る以外は日本人しか見向きもしないのでしょうね。

 そしてこの公園で面白いものに出会いました。
頭の赤い変わった鳥です。
コウカンチョウと呼ばれるもので、1929年にハワイに持ち込まれ野生化したということです。

 モアナルア・ガーデンの後は、再びワイキキに戻ってきました。
今日の観光地巡りはこれで終わるのですが、カラカウア大通りに気になっている店があります。
そこはロブスターの店で、巨大なエビをハワイにいる間に口にしたかったのです。
店に入りロブスターを注文すると、調理する前にその素材を見せてくれます。
それを確認した後は、茹で上がるのをビールを飲みながら待ちます。
持ってきたビールは、ラベルにサーフィンをしている様子が描かれた現地のものでした。
やがて茹でて赤みを増したロブスターが、テーブルに運ばれてきます。
店員がはさみをもぎ頭を立てて、見栄えが良く食べやすい形に盛り付けてくれます。
肝心の味の方は大きくて淡泊なのかと思いきや、エビのうま味が出た美味しいものでした。

 夕食も終えてホテルに帰る前に、楽器屋に立ち寄ります。
せっかくハワイに来たのですから、ウクレレを買って帰りたかったのです。
うまく弾く才能はないので、土産物としての楽器を選びにいきました。
おかげで良いウクレレが手に入りました。

 さらにはスーパーでパイナップルを買い、無事ホテルに到着したのでした。

旅の写真館(1) (2)