[旅の日記]
ベルサイユ Versailles

今回はちょっとリッチな気分でベルサイユに来ています。
何がリッチかと言うと、TRAIANON PALACE HOTELという古城ホテルに泊まっているのです。
昔の城を改造したホテルとあって、エントランスも部屋も言いようがないほどの広さです。
床一面に大理石が敷き詰められ、豪華なことこの上なしです。
部屋の中は洗面台も横に並んで2客あり、ここだけでも部屋になるのではというところなのです。
ただエレベータだけは古く、頼むからこの間だけは壊れないでくれと、願ったのでした。
ここベルサイユの目玉は、やっぱりベルサイユ宮殿でしょう。
早速足を運んでみました。
ルイ14世の最も大きく豪華な宮殿に答えて、約50年の歳月と莫大な費用を費やして造られた宮殿です。
民衆にみならず貴族の反乱にも苦しんだルイ14世が、政情に不安があるパリからここベルサイユに遷都したとも言われています。
しかしフランス宮廷文化の黄金期をしのばせるかのように、鏡の間、オペラの間など宮殿内のどこを見ても華やそのものです。
この鏡の間にはもっと銀製品が飾られていたそうですが、スペインとの王位継承争いが続いて戦費の捻出に困り、破産を免れるためにこれらを売って戦費に充てたといわれています。
宮殿内だけでなく、ル・ノートルが手がけた庭園も必見のひとつです。
規則正しく配置された遊歩道は植木で仕切られ、庭園内には数多くの植物が植えられています。
そして円筒形に剪定された植木により、庭園全体が一種独特の幾何学模様を描いています。
宮殿を後にし、ベルサイユの街を散策することにします。
観光地とあって、宮殿の周りには土産物屋が数多く軒を連ねています。
私はそこでベルサイユの風景を描いた水彩画を買ってしまいました。
絵画自体は安かったのですが、多分額を揃える方が高くつきそうです。
そしてその夜は、例の古城ホテルでゆっくりと休んだのです。
さて翌朝起きてみると、濃い霧が立ち込めています。
朝食が済んでも晴れる気配はなく、仕方なく辺りの散策に出かけました。
周りの牧場では羊が飼われており、程なく歩いていくと運河に出ました。
ここが、宮殿の堀なのかどうかは定かではありません。
すると霧の合間から、レガッタが現れてきました。
どうやら、学生がレガッタの練習をしているようです。
時間がたっぷり合った私は、俗世間のことを忘れ、しばらくここでゆっくりとレガッタを眺めていたのでした。
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