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[旅の日記]

ピルゼン Plzeň 

 ここはピルゼン。
首都プラハからは、電車で2時間弱、高速を車で飛ばせば1時間のチェコ4番目の都市です。
といっても人口は16万人程度。
日本の私の住んでいるところの近所3駅分の人口なのです。
石畳の道と石造りの建物には、圧倒されます。
交通はバスとトラムが中心で、流しのタクシーは皆無と言っていいでしょう。
さあこれからピルゼンの散策開始です。

 ピルゼンのシンボルは、ピルゼン駅から徒歩10分ぐらいのところにある共和国広場の中央にそびえる聖バルトロミェイ教会です。
ゴシック様式の教会で、塔の高さはチェコで1番なのです。
ピルゼンのどこにいてもこの塔さえ目指せば、共和国広場に辿り着くことができます。
塔の上まで登ることもできますが、今日は教会の中を覗くだけにしました。

 教会の裏にはルネッサンス様式の市庁舎があります。
皇帝ルドルフ2世によって17世紀に建てられたものです。
屋根の上の金の装飾が、まぶしく光っています。

 トラムをピルゼン駅方向に1筋入ったところには、ビール鋳造博物館があります。
そしてその数件隣の警察署の向かいには、地下道博物館があるのです。
入り口はごく普通の家のようですので、気付かずに何度も前を行き来して探し回りました。
ピルゼンの地下には、網の目のように20kmにもわたる地下道が張り巡らされています。
食料の貯蔵や、水の汲み上げるために使われていました。
そういえばレストランも地下のところが多くあり、それらはこの地下道を利用したものなのです。
地下道では、周りにレンガを積み上げられています。
入り口で切符を買うと、ヘルメッド渡されます。
英語とドイツ語を交互に喋るガイドとともに、30分程の地下探索でした。
地下道博物館を出ると、近くには給水塔がそびえたっていました。

 聖バルトロミェイ教会から見て地下道博物館と反対側には、ピルゼンで1番の通りがあります。
ここは市内を走っている3本のトラムが交差するところです。
その道沿いに、ネオルネッサンス様式の大シナゴーグがあります。
ここのシナゴーグは、ヨーロッパでも最大級のものなのです。

 さてトラムに乗って、ピルゼン駅に向かいます。
  ここにはプルゼニュスキー・プラズドロイ鋳造所があります。
ピルゼンにはピルゼンビールとガンブリナスという2種類の二大ビールがあり、いずれもこのプルゼニュスキーの工場のものなのです。
ビールで有名なピルゼンに来たものですから、ここに寄らないわけにはいきません。
近所まで来ると、なんとも表現できない不思議な臭いが漂っています。
工場の中にはレストランがあって、ビール片手に料理を楽しむことができます。
わたしはウサギの肉を注文したのでした。
その他にも生ミンチに卵を混ぜたタタラークや、あばら骨から肉を取り分けて食べるステークなど、食べ応えいっぱいの食事です。
  大ジョッキを頼んでも日本円で50円ぐらいのビールは、お金の心配をせずに腹一杯飲むことができました。

 ピルゼン駅は、趣のある壮大な駅舎が今も使われています。
ホームにはチェコ国鉄の列車が停まっています。
独特の白に窓の部分が緑色の帯、もしくは白とオレンジ色の列車が発車と待っています。

   
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