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[旅の日記]

チェスキー・クロムレフ Ceský Krumiov 

 本日は、南ボヘミアン地方のチェスキー・クロムレフを訪れることにします。
ユネスコの世界遺産にも、町全体が登録されているところです。
チェスキー・クロムレフを降りて5分も歩くと、見晴らしのいい場所に出ます。
谷越しには旧市街が広がり、赤い屋根が町を埋め尽くしています。
その中央にそびえ立つ建物が、チェスキー・クロムレフ城なのです。
先ずは旧市街を目指すことにします。

 旧市街への入り口は、ブディェヲヴィツェ門が出迎えてくれます。
ここがその昔の町を取り囲む城壁の入り口に当たります。
ブディェヲヴィツェ門の内と外とで、町並みが一転します。
門をくぐると、そこは中世の世界です。

 程なく右手に赤い門が見えてきます。
ここがチェスキー・クロムレフ城の入り口ですが、今回は先に旧市街の中心地であるスヴォルノティ広場まで突き進みます。
5分も歩けば、広場が見えてきます。
広場は4面を石作りの建物で囲まれ、その一面に目立たないように市庁舎があります。
突然、けたたましいクラクションの音が石作りの広場に響き渡りました。
と同時に、数台の車が広場の中央に止まりました。
窓にはクロスにリボンが渡され、その交差する中央に花が飾られるといたった質素な装飾です。
実は、これがこちらの結婚式です。
多分教会で式を挙げた後、この近くのレストランを借り切って披露宴(と言うより2次会と言った方が適切かもしれません)を行うのでしょう。
私は広場を少し離れたところで、昼食を取ることにしました。

 広場の裏手に、ひときわ高い建物があります。
これが聖ヴィート教会です。
チェスキー・クロムレフ城の次に高いこの教会の塔は、どこにいても目印になります。
スヴォルノティ広場では先ほどの騒ぎも収まり、人々は広場に置かれたベンチに腰を下ろして、ゆっくりと日向ぼっこをしています。

 さていよいよ、チェスキー・クロムレフ城です。
先ほど通り過ぎた赤い門まで戻り、城の中に入っていきます。
城へはここから一本道なのですが、坂をあがっていかなくてはなりません。
そして途中には堀のように深く谷になったところがあります。
なんとここには熊が飼われており、動物園か城の門番なのか、いずれにしても訪れる人の人気者に変わりはありません。
その門をくぐると、今度は左手に塔が現れます。
ここからはチェスキー・クロムレフの町が一望できます。
ひときわ高い建物は、先ほど行った聖ヴィート教会です。
城の周りの川ではカヌーを楽しむ人がいっぱいで、少し流れのきつくなったところで急流すべりを楽しんでいます。
カヌーが通るたびに見学人からも歓声が飛び交っていました。

 城の中心へは、更に先に進みます。
城の見学には、10分おきに出発するガイド付のツアーに参加しなくてはなりません。
ちょうど10分後に英語ツアーがありましたので、私もそれに参加することにしました。
城の主なる部屋を見て周り、その要所要所でガイドが説明をしてくれるものです。
約60分の見学でした。

 城を更に先に進みます。
かなりの急な坂を登りきったところに、この城の庭園があります。
下半分が芝と花の庭園、そして上半分は肩ぐらいの高さに切りそろえられた木で壁を作った迷路のような庭園です。
そしてそれらの中心には、階段状に噴水が配置されていました。

 町としては決して広くないチェスキー・クロムレフですが、坂が多いせいで意外とくたばりました。
ここでちょっとカフェーに入り、一休みです。
ちょうど赤い門をでたところに、何件かの喫茶店が店を構えています。
それでも休憩し足りなかったのか、今度は道端で売っているソフトクリームに手を出してしまいました。
かくしてチェスキー・クロムレフの1日は終わったのでした。

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