[旅の日記]
コノピシュチェ城 Zamek Konopiště 
コノピシュチェ城は、プラハの南50kmのベネショフという町にあります。
そしてこの城の所有者・フィルデナント公は、彼が暗殺されたことによって第一次世界大戦が始まったあの人物なのです。
ベネショフ駅を降りると、線路を挟んで街とは反対側に行きます。
やがてコノピシュチェまで2kmの道路標識が出てきます。
今回はベネショフ駅から徒歩での散策です。
やがて城?のような形をした建物が現れます。
思わず写真を撮ってしまいました。
中に入ることもできず、どうも教会ではないようです。
これが普通の住宅なのかどうなのかは、今も謎のままです。
とにかく目指すコノピシュチェ城はまだ先のようですので、深く考えないで進むことにします。
ところが道は人里を離れて、右手に草原、左手に林の中を突き進んでいくのです。
見渡す限りどこにも城らしきものは見当たりません。
10月ということもあり観光シーズンではないせいかもしれませんが、通りを歩く人影もまったくありません。
しかし歩く方向は間違っていないようですので、道を信じて歩くことにします。
駅を出てから30分も歩いたでしょうか、突然目の前に大きな駐車場、その周りに土産物屋やレストランが開けたのです。
ちょうど時間も昼になりましたので、ホテル併設のレストランでパスタを食すことにしました。
室内は木作りで落ち着いたレストランでした。
城は道を挟んで駐車場の反対側にあります。
しばらくは急な上り坂が続きます。
途中、行商のハチミツ売りがいました。
この当たりで採れたのでしょう。
いかにも自家製らしく、ラベルもなにもないビンに詰めて並べられていました。
大き目のビンいっぱいで100Kc、日本円で約400円です。
帰りに買うつもりでその場を通りすぎました(実は帰りは雨が降り、行商のおじさんはいなくなっていたのでした)
坂を登りきったところで目に飛び込んできたのは、優しい形をしたコノピシュチェ城です。
円筒形の塔と尖がった屋根は、ごつごつした他のチェコの城とはどことなく雰囲気が違います。
城の裏には結婚式場も備わっており、ちょうど私が行ったときに式が終わって新郎新婦が出てくることろでした。
さて城の中はガイドツアーでのみ廻ることができます。
英語のガイドが1時間後、それに対してチェコ語のガイドは次回が5分後の出発です。
チェコ語が判る訳でもないのですが、迷わず早くて安いチェコ語を選びました。
コースは3種類あって、今回選んだのはフィルデナント公が集めた武器のコレクションの見学です。
槍、刀、ヨロイ・カブト、それに馬用のカブトまであるのです。
その数には圧倒されます。
説明を聞きながら、10室程度の部屋を廻って、1時間の見学でした。
飾られていた武器に影響されたのか、お土産に鉄砲を買ってしまいました。
もちろん銃口が閉じられたおもちゃです。
案の定、帰りの空港で飛行機の搭乗口まで来た時でした。
呼び止められ通された小部屋には、積み込まれているはずのスーツケースが。
そしてX線撮影された映像を見せて質問攻めにあいます。
警察、空港警備、そして軍が寄ろうのを待って、スーツケースを空けて確認が行われたのでした。
もちろん本物の拳銃ではないので、その後は無罪釈放となったのでした。
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