[旅の日記]C
カルロヴィ・ヴァリ Kariovy Vary 
今回は、バスに乗って温泉町カルロヴィ・ヴァリというところに行ってきました。
一時間半程度のバスの移動ですが、これだけの距離を走るのに、来たのはボロボロの路線バスです。
ただ料金は日本円で300円ぐらいですから安いものです。
ここは温泉地で町並みがきれいだと言うことを人から聞いたので、行ってみることにしたのです。
温泉地と言っても日本の温泉とは違い、湯煙漂う硫黄のにおいの立ち込めた中を、下駄を鳴らして浴衣姿でというものとは程遠いです。
温泉を溜めた温水プールにつかるには病気療養の人だけで、我々は飲む温泉を楽しむのです。
カルロヴィ・ヴァリは、噂に聞いていたように、実にきれいな街です。
石造りの建物が並ぶのはチェコのどの町でも見られるのですが、他の町のように黒くくすんだ建物ではないのです。
淡いピンクや淡いブルーと言ったように、ここは実に色づかいがいいのです。
バスが着いた列車のカルロヴィ・ヴァリ・ドルニー駅から温泉街の中心地までは、テプラー川沿いを町並みを眺めながらゆっくりと歩きました。
テルマンというホテルを超えると、ここが温泉街の入り口です。
最初に見えてきた温泉がサドヴァー・コロナーダです。
淡いブルーの色をした円形のドームから、白を基調とした廊下が延びています。
温泉の蛇口はこの奥の屋内にあるということです。

その次に目に入るのは、ムリーンスカー・コロナーダという温泉です。
ギリシャのパルテノン神殿のような100本を超える円柱の柱が、屋根を支えています。
その屋根には一年を意味する12の月を表した彫刻が飾られています。
その横には白い木製のトルジニー・コロナーダがあります。
この国でおもてが木造りの建物を見るのは、珍しいことです。
かえって新鮮さを感じるのです。
最後に訪れたのは、今回の目玉であるヴジーデルニー・コロナーダという、間欠泉です。
温泉を吹き上げたり休んだりを繰り返しています。
この横に湯が枠出している蛇口があって、ここで温泉を飲むことができます。
飲むためには専用のコップがあって、小型のコーヒーカップのようなもので温泉を受けて、取っ手部分にストローのような穴が開いており、そこからコップに溜まったお湯を吸って飲みます。
二度と使わないものですが、お土産にもなりますので、1つ買ってしまいました。
蛇口は、温度別に数種類のがあります。
湯は少し塩味のついたもので、お世辞でも旨いといえるものではありません。
飲むのであれば、熱いものを選んだほうが飲みやすいと思います。
ここで昼食を取り、その後はボヘミアングラスで有名なモーゼルの工場に行ってきました。
バスで10分程度の町外れにあります。
平日なら工場見学ができるのですが、行ったのは土曜日で博物館だけが開いていました。
ここではボヘミアングラスの販売もしており、コップ1個でン万円する代物です。
後日プラハで購入することにはなるのですが、この時は値段に圧倒されて見るだけで帰ってきました。

最後に、この土地の酒 ベヘロフカで乾杯です。
薬草のようなツンとした甘さと、アルコール度数38の濃さ。
ちびりちびり飲んで楽しんでします。
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