世界の旅 欧州 オーストリア ザルツマンマーグート

[旅の日記]

サウンド・オブ・ミュージックの世界 ザルツマンマーグート Salzkammergut 

 今日1日は、映画「サウンド・オブ・ミュージック」を訪ねてオーストリアを巡ることにします。
サウンド・オブ・ミュージックは、7人の子供を持つ妻に先立たれたトラップ大佐が家庭教師を頼み、そこから繰り広げられる心温まる映画です。
トラップ邸に家庭教師としてノンベルグ修道院からやってきたのが、マリア(ジュリー・アンドリュース)です。
厳格な家庭のトラップ家に、歌が大好きなマリアが笑いと自由を持ち込みます。
最初は馴染めなかった子供たちも次第にマリアになついていき、マリアは笑顔を絶やさず一家を楽しませてくれます。
「ドレミの歌」「エーデルワイス」等、どこかしこで大声で歌います。
しかしそんな平和な日々も長くは続きませんでした。
ドイツのヒットラーがオーストリアを統合することを機に、一家は亡命するといったお話です。

 先ず訪れたのは、ロケ地となったレオペルツクルン城です。
映画ではトラップ大佐の邸宅で、マリアが子供たちがボートで遊んだ場所です。
こともあろうにトラップ大佐と男爵夫人がウィーンから帰ってきたときに、ボートから転落してずぶ濡れになった場面です。
湖の畔にそびえ立つこの建物は、静かで眺めの素敵なところにあります。

 次に訪れたのは、ヘルベルン宮殿です。
1612年にザルツブルク大司教に選ばれたマルクス・ジティクス・フォン・ホーエンエムスの居宅です。
ザルツブルクの郊外にゴシック様式の建物を建設しました。
この時の建築家は、ザルツブルク大聖堂にも関わったサンティーノ・ソラーリです。
映画でも出てくるガラス張りの小部屋が、芝生を敷き詰めた庭園の片隅にたたずんでいます。
たしか「もうすぐ17歳」のシーンで使われたところです。

 そして美しい山々が印象的だったのは、ハルシュタットの自然です。
山の中腹には、長い長い滑り台があります。
大人でも興味を注がれるこの滑り台に、旅の恥はかき捨てということで挑戦します。
大自然の中で、周りの緑に突っ込んでいく爽快感がたまりません。
滑りごたえいっぱいの、これぞアウトドアってところです。

 麓に移動して、今度はザルツカマーグートの町を楽しみます。
ザルツカマーグートの目の前に広がるヴォルフガング湖とその奥の山々は、陽の光を浴びて眩しいくらいです。
壮大で綺麗な風景は、せかせかした日頃を忘れさせてくれます。
今にもドレミの歌が聞こえてきそうなところです。

 モーツァルトの母アンナの生家もここにあります。
モーツァルトハウスとして現在は博物館になっています。
また町には馬車も行き交い、雰囲気満点です。
しばらく町を散歩するのでした。

 ザルツカマーグートを堪能した後は、モントゼーに移動します。
移動の途中の景色も素晴らしいものばかりです。
なだらかな丘一面に緑の絨毯が敷き詰められています。
日本では味わえない壮大な自然が、すーっと続きます。。

 モントゼーという小さな町は、トラップ大佐とマリアの結婚式が行われたところ。
街の中心のマルクト広場では、両脇をあざやかな色で飾られた建物が立ち並び、道路にはカフェがパラソルを広げています。
今日の昼食はここできまり。
ポカポカとした日差しのもと、ビール片手にスパゲティは気持ちのいいものでした。
広場の脇の教会が、映画で出てきた結婚式の場所です。
そこで、映画のシーンを思い浮かべていました。

 一通り映画の主要なロケ地を観てきた後はザルツブルグに帰ってきて、ドレミの歌のフィナーレとなったミラベル宮殿です。
ここの庭園は開放されており、訪れたときには花が一杯でした。
そしてその花の向こうは、ザルツブルグ城が見えます。
映画の中では、マリアと子供たちがドレミの歌を歌いながら走り回るシーンはこの庭園で撮られたものです。
日本に帰れば是非もう一度サウンド・オブ・ミュージックを見てみたくなる1日でした。

     
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