世界の旅 アジア タイ 食事情

[旅の日記]

タイの食事情

 タイの食事情をお知らせしましょう。 タイ、とりわけ首都バンコクには、数多くの日本食屋があり、食事には不自由しないでしょう。
ですが、せっかくタイに来たからには、現地の食事も体験してみたくなります。

 まずホテルに入れば、ウェルカムフルーツが迎えてくれます。
短い房のバナナ、毛むくじゃらのランブータン、赤く細長い実のローズアップル、かたい殻で覆われたマンゴスチンなどがあります。
スイカやブドウ、パパイヤなどもフードコートや食後のフルーツとして、よく出てきます。
そのほかどこを切っても星形になる、スターフルーツも南国ならではのものです。
でも個人的に一番好きなのは甘くておいしいマンゴです。
タイに着くとまずスーパーに行き、量り売りのものを買ってくるのが、タイ初日の楽しみなのです。

 さて、街に繰り出しましょう。
タイ料理で有名なのは、トムヤンクンでしょう。
フランスのブイヤベース、ロシアのボルシチと並んで世界の三大スープに数えられています。
「エビを煮て混ぜたもの」の意味を持つトムヤンクンは、辛く酸っぱいスープに独特のにおいのパクチがちりばめられています。
店によってはココナツミルクを入れて、辛さを抑えているところもあります。
珍しモノ見たさで何度か注文をしてみましたが、どうも好きになれない味に感じるのは私だけでしょうか。

 タイにはグリーンカレーもありますが、本日は張り込んでカニのカレーを注文します。
ごはんが別だったせいか、独特の臭みのなく非常に食べやすかったのです。
ただ両手がベトベトになってしまうことは別として。
でも、カニの身を存分に食すことができ、大変満足しました。

 イサン(タイ東北部)の料理に、鳥を丸ごと焼き鳥として出してくれるのがカイヤーンです。
甘いソースをつけながら食べると、いくらでもご飯が進みます。
鳥に余計な味付けもせずに、鳥本来の味を味わえるのがよいのかもしれません。
長く滞在して胃袋がタイの味を受け付けなくなったときに、必ず注文する料理のひとつです。

 それでもタイ料理に飽きてきたときに行くのが、鍋料理です。
数人と箸でつまみながら、気に入った野菜と肉を注文しで、皆で箸をつついて食べるのは、アジアでしかできない芸当です。
ここタイのタイスキは、日本でいうところの水炊きに当たります。
野菜とエビ、肉、豆腐などを鍋で炊いて食べます。
タイにも豆腐はあるのですが、何故かここの豆腐は円柱形をしています。
電柱は角張っているのに、豆腐はビニール袋に入れて売られているので、袋のふくらみで丸いのです。
私は辛い物が苦手なのでナンプラー(魚から取った醤油)だけをつけて食べますが、好みに応じて唐辛子入りの赤いソースを混ぜるのが一般的な食べ方です。
MKやコカといったファミリーレストランのようなタイスキチェーン店がありますので、気軽に行くことができます。
ちなみに写真はエビ身をほぐして野菜とあえて揚げた、私お気に入りのコカのエビで、絶品です。

 鍋となると必ず欲しくなるのが、ビールでしょう。
象さんがトレードマークのビアチェン、シュワッと刺激のあるシンハーなどがあります。
個人的にはクロスターが好きだったのですが、今回訪れた時にはどの店でも出会うことができませんでした。
ドイツクロスター社とのライセンス契約が切れたということで、残念です。
海外のビールとしては、ハイネケンや日本のアサヒビールなども入手しやすいです。
ただ注意しなければならないのは、日本のようにビールを冷やして飲む習慣がないこと。
そこそこのレストランならまだしも、地方に行って食事を取ると、氷を頼んでビールグラスに浮かべて飲むのがタイのスタイルです。

 そのほか、昼食などで食べやすいものに、焼き飯やラーメンがあります。
カオパットという焼き飯は、どこでも食べることができます。
日本の焼き飯との違いは、このカオパットにはトマトが入っているということでしょうか。
付け合せとして、太く真っ白のキュウリが添えられています。
一方のラーメンには、米から作った細麺のセンミー、太麺のセンレック、平べったいセニヤン、それに中華麺であるバミーがあります。
これにスープの要否を告げて、例えばスープ入りセンミーならば「センミー・ナーム」、あえそばならば「バミー・ヘン」と言って注文すればよいのです。
そのままでは味がありませんので、唐辛子と塩、砂糖、ナンプラー(前述の醤油)を振って、自分で味を調えなければなりません。
食堂でも屋台でも船でやってくる行商でも、どこででも食べることができるのが麺の利点です。

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